-御挨拶-

  この度は弊サークル「斬」の同人CDを御聴き戴き誠に有難うございます。
 また、今回初めて私の作品を聴かれる方には初めまして。そして既作品等で御耳に入る機会が
 あった方や弊サークルの新譜を御待ち頂いていた...という御奇特且つ心から愛すべき方々に
 つきましては大変御待たせ致しました...前作「Childhood's End(Press版)」の頒布開始から
 数えますと約2年振りとなる弊サークルとしては初めてのInstrumental only曲集の第1弾です。
  今回のCDは同人ゲームサークル"上海アリス幻楽団"様の製作されたシューティングゲーム
 [東方妖々夢][東方永夜抄]作品中の楽曲群から数点をを選び、更に個人的妄想で物語を想定し、
 それに沿って我流スタイルでアレンジしなおしたカバー曲集です。
  私達のスタイルで様変わりしたこの曲達も皆様の御気に召せば幸いです。

-サークルからの御願い-

  このCD及び弊サークルへの御意見/御感想等ございましたらサイトBBSやサークル宛メール等で
 御気軽に御寄せ下さい。本作の様にサークル活動の参考とさせて頂きます。

-本作を製作するに到る経緯-

  今回は同人ゲームサークル”上海アリス幻樂団”様が製作されている弾幕系シューティングゲーム...
 いわゆる「東方シリーズ」を素材に同人CDを製作した訳ですが、今作の素材にこのシリーズを選んだ
 理由は主に2つございます。
  1つ目は、元来シューティングゲームの苦手な私は自分のプレイ技術の拙さからゲーム自体の魅力に
 思いを馳せる段階までやりこめず放置...という有様だったのですが、友人の紹介によってこれらの作品と
 出会えたおかげでシューティングゲームの楽しさを、たとえ一部ながらも自身の体験として出来た
 記念すべき作品達だったからです。
  もう1つの理由は、弊サークルなぞを応援して下さっている方々からメール及びイベント会場での談話等で
 応援/激励の御言葉や御感想/御意見を下さる...という嬉しい機会に恵まれる事がありますが、その際に
「”斬”が東方ネタでCDを作ったら聴いてみたい」という御意見を複数の方から頂戴した事も大きな製作動機
 でもあります。なんと現金且つ小心者な事か....
  個人的には今まで不得手だった系統のアレンジに挑戦したり、今までは歌に合わせて控えてきたギター
 サウンドを前面に出す試み、逆に楽曲としての完成度を優先し安易にギターに依存せず我慢する(苦笑)等々、
 前作「Childhood's End」頒布以来の長い期間が開いた分を埋めるべく頑張ったつもりなのですが....

-本作品の装丁コンセプトについて-

  ジャケット等の装丁部分に於いてプレイヤーキャラや敵キャラのイラストが全く描かれていないのは
 弊サークルとしての意図的なものです。そのせいでいわゆる"東方CD"だと気付かなかった皆様には
 ゴメンナサイ....としか言い様がありません。しかしながら本作品の装丁コンセプトとして意味を込めており、
 以下にその解説をさせて頂きます。御覧になられた皆様に御理解を頂ければ幸いです。
 弊サークルの処女作「-first-」を御持ちの方、御覧になった事がある方には何かしらの形で御説明を
 差し上げた事もあるかと思いますが、今回初めて弊サークルの作品を御覧になる方が多いと思われ
 ますので改めて書かせて頂きますと、いわゆる「アンチテーゼ的な面を持たせる事」です。
  総天然色の可愛いイラストは独り自室で見ている分には何の問題も無いでしょうが、その手のモノに
 抵抗のある方も近くにいる状況でも堂々取出せ、あわよくば共に御聴き頂ける装丁...
 冗長な文章を入れてジャケットをブックレット化する事も無く極力シンプルにする実験も併せて実施。
 これによってより多くの人の耳元に弊サークルの作品が届く事を願って。
  実はサークル立ち上げ前に友人を通して知り合った某同人CDリスナーの方と同人CDについて雑談を
 しておりましたらふと「この手のCDって電車で開くの恥ずかしくって....」という話をされた事がありました。
 その時に「それなら私はそういう時に困らない装丁で出しますよ!」と宣言し、後に完成した処女作を
 進呈した所「マヂですか?ホントにやっちゃったんですか?チャレンジャーだな」と驚かれておりました.......
 私も一応「漢の子」なので(笑)可愛らしい装丁の作品を作ってみたくなる事もよくありますが、
 なるべく地味に行こう....と自制しております。地味な装丁の割には中身はアレなのですが(苦笑)。


-各曲解説-(括弧内は原曲タイトルです。)

#1:門(妖々夢)

   非現実への入り口らしく、Introductionらしく。という感じで
   サイズも短めに、SE的な作りを意識してみました。
   音的にもGuitaristのInstrumentalソロアルバムの冒頭でやりそうな感じで....

#2:櫻月夜(無何有の郷〜Deep Mountain)

   真っ先にこの作品の骨組が頭に浮かんだにも関わらず完成したのは一番最後。
   きっとは自分が今まで手掛けた事の無い系統のアレンジだったからかと思われます。
   しかもアレンジを思い付いた時はとあるアニメ番組を見ている最中でした(笑)
   その番組名は先に音を聴いて下さればわざわざ書く必要もないかと(苦笑)

#3:恋歌(恋色マスタースパーク)

   惚れた女の子の事を頭に思い浮かべる時にはきっと可愛らしい背景と音楽で飾られるはず。
   決して殺伐としたサウンドと共に、という事は無い.......と思うんですけれど。
   だから意識したのは「この曲中ではGuitarは絶対に弾かない」という事(笑)

#4:闇夜の森(狂気の瞳)

   迷っている感じを演出するべく、なるべく前半は浮遊感を持たせる事を意識して。
   そして光を便りに出口へ向かう様に後半は前へ前へと焦り急ぐ雰囲気を意識しています。

#5:朱華狂詩曲(少女綺想曲〜Dream Battle)

   個人的には3曲目と対を成すイメージで。対を成すといっても同様な...という意味でなく
   相反するものとして位置づけするべくGuitarを騒々しくかき鳴らすのです(笑)      

#6:暁への疾走(竹取飛翔〜Lunatic Princess)

   当初、これは英語でタイトルをつける予定でした。しかしながら他のほとんどの曲が
   漢字でタイトルを冠している事から来る違和感と、最初に付けたタイトルが数年前には
   メディアに出ずっぱりだった某プロデューサーのソロアルバムに同じモノがあった為に和訳。
   その曲、当時は新宿の裏側を舞台にした某アニメの主題歌にもなってましたねぇ.....

#7:インターフォース(ネクロファンタジア)

   何故ゆえこの様なタイトルを冠したか...というのに製作秘話が。
   アレンジを考えていた時期に、気分転換の為にIRCチャットで雑談をしていたある日。
  「インターフェース」を「インターフォース」とタイプしてしまい面子に大爆笑されてしまい、
   ついカッとなってこの作品のタイトルを「インターフォース」にすると皆に宣言。そして実行。

#8:朝霞(月見草)

   非現実の世界から現実に戻る時、どうしても物悲しくなるものです。
   懸命に夜を過ごし朝日が上る様を見て宴の終りを悟るが如く.....
   それを音で表現するべく、素朴に淡々と。

#9::桜吹雪(さくらさくら〜Japanize Dream)

   過ぎ去った良い想い出は美化され実際よりも割増されて記憶される事が多いと思います。
   学生時代に片想いしてたあの娘、何年も会ってないけど今見てるTVに出てるタレントよりも
   綺麗or可愛いイメージで記憶してたりしませんか?少なくとも私はそうなんですけど(苦笑)
   情感込めて弾いたつもりのギターを友人が聴いて一言「お前のギターはエロい」.........orz....

-雑記&「斬」今後の活動予定-

  私zerveriusは同人活動を始める以前は元々歌モノをメインに音楽活動をしておりました。
 今回は停滞していたサークル活動の御挨拶代りに頒布する事が何とか叶いましたが、
 元来"歌モノ"を主な守備範囲とする私がゲストに依存した活動形態では精力的な活動を
 続ける事が困難であり、それを打開するべく弊サークルでは昨年(2004年)の2月から共に
 活動して頂ける女性Vocalを募集掲示板やサークルサイトにて募集をしておりました。
  その結果、20名程もの多数の方に御応募を頂きました。多数の方からのお声に感謝しつつ、
 さすがにそんな大所帯にする訳も行かず非常に悩みも致しましたが、この度メンバーとして1名、
 スケジュールの都合にてゲスト扱でもう1名、都合2名の方に参戦して頂ける事になりました。
 彼女達の歌を聴く度に次回作への意欲もふつふつと湧いており、気合も入っております。

  うまく進めば彼女達の御披露目の意味も込めて年内にもう1枚CDを出.......すつもりで頑張ります(汗)
 もしかしたら彼女達の声の初披露は外部のサークル様へのゲスト参加になるかもしれませんが......
  また、今までの様な個人活動という形態ではなくなっていく為、作風に変化が出るかもしれませんが、
 それも御聴き下さる皆様に対して良い意味で期待を裏切るモノに出来ればなぁ....思っております。
  最後に、作品をお聴き下さった皆様、制作に御協力頂いた皆様へ改めて御礼申し上げつつ、
 弊サークルの作品で皆様の一時が有意義であると思って頂ける事を下さる事を願って..................
 
                                   2005.3.吉日 文責:サークル「斬」主宰:zerverius